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2007年10月29日

睡眠時無呼吸症候群(SAS)とは?


睡眠時無呼吸症候群(すいみんじむこきゅうしょうこうぐん)とは、上気道が何らかの原因によって狭くなったり、閉塞(へいそく:閉じてふさがること)したために、睡眠中に呼吸が何度も止まったり(無呼吸状態)、その状態が断続的に繰り返されたために、血液と脳内の酸素量が減少し、二酸化炭素量が増加したためにさまざまな症状を引き起こす症状(疾患)のことで、英語では「(SAS(Sleep Apnea Syndrome)」と称されています。


 睡眠時無呼吸症候群の人口と男女差



日本における「睡眠時無呼吸症候群患者数」は“約200万人”と推定され、このうち“男性が9割”とほとんどを占めているといわれていますが、「約9割の方が自覚症状がない」ともいわれていますので、実際にはこれ以上の患者数がいることも予想されています。


このように睡眠時無呼吸症候群は、自覚症状が少ないので、周りの人が指摘してあげることが、とても重要になってきます。


 いびきと睡眠時無呼吸症候群の違い



イビキと睡眠時無呼吸症候群の大きな違いは、「睡眠時に無呼吸状態(10秒以上の呼吸停止状態)」があるかどうかです。


また睡眠時無呼吸症候群の9割以上といわれている「閉塞型睡眠時無呼吸症候群」は、上気道がほぼ閉塞してしまうのに対し、単なるいびきは上気道が狭くなるだけです。しかし慢性的にイビキをかいていると、上気道が閉塞してしまうこともあるので、いびきと睡眠時無呼吸症候群はとても密接な関係にあるのです。



2007年10月28日

睡眠時無呼吸症候群の症状


睡眠時無呼吸症候群(SAS)は自覚症状がない場合が多いので、なかなか症状が出ていることに気付きにくいのですが、具体的には以下のような症状が出ますので、もしも家族などがこのような症状があれば、指摘してあげるようにしましょう。


 睡眠時無呼吸症候群の症状



・慢性的ないびき
・イビキが突然止まったり、再びいびきをかくなどを繰り返す
・睡眠中の呼吸が不規則
・朝の目覚めが悪い(十分な睡眠時間を取っても疲労感が残っている)
・苦しくなり何度も目が覚める(窒息感を伴う覚醒)
・寝相が悪い
・睡眠時に咳き込む
・夜間頻尿
・起床時に頭痛がしている
・起床時に口が渇いている
・日中に眠気を感じることが多い(居眠りが多い)
・集中力・記憶力が低下している
・倦怠感を感じる


通常のいびきでは、「規則的ないびき」が特徴ですが、睡眠時無呼吸症候群のいびきは「不規則」なことが特徴です。


また慢性的にいびきをかく人が、突然いびきが止まって、無呼吸の状態になった場合、周囲の人は窒息死してしまうのでは?と気になってしまいますが、窒息死は考えられませんので安心してください(通常は呼吸が止まっても数十秒程度ですが、稀に1,2分間無呼吸の状態が続く人もいます)。


ただこの状態が続くとさまざまな弊害や合併症が起こることもありますので、気付いたら必ず指摘してあげて、早めに耳鼻咽喉科などの専門医で診察を受けるようにしましょう。



2007年10月27日

睡眠時無呼吸症候群の原因


睡眠時無呼吸症候群(SAS)になる原因はさまざま考えられますが、基本的には「いびきの原因」とほぼ同じで、上気道が極端に狭くなる、または閉塞(へいそく:閉じてふさがること)することで、具体的には以下のようなことが原因で、上気道が閉塞してししまったために、睡眠時無呼吸症候群になっていると考えられます。


 睡眠時無呼吸症候群の原因



肥満(首周りの脂肪の沈着)
咽頭扁桃・口蓋垂(のどちんこ)の肥大と炎症
・上気道への舌の落ち込み
舌の肥大
・鼻の変形
あごが小さい(噛み合わせが悪い)
老化(加齢)
・産まれつき上気道が狭い


以上のうち“約6〜8割”と、もっとも大きな原因とされているのが「肥満」です。肥満になると、首(のど)の周りにも当然脂肪が付きますので、その結果、上気道が狭くなったり、閉塞してしまうのです。


また肥満だけでなく、あごが小さかったり、鼻が曲がったりした場合にも上気道が狭くなったり、閉塞してしまうので、顔の形や大きさが睡眠時無呼吸症候群と深く関係しているのです。


近年では若い女性を中心に“小顔ブーム”となり、さまざまな器具を使ったり、整形手術をして小顔にしようとしていますが、これはイビキや睡眠時無呼吸症候群に繋がる可能性があり、実はとても危険なことなのです。



2007年10月26日

睡眠時無呼吸症候群の診断



睡眠時無呼吸症候群(SAS)は、いびきと同様、自覚症状が少ない症状ですし、眠っている時に起こる症状なので、自分で判断することは難しく、また同居人の人に観察してもらうにも限界がありますので、他人に指摘されて、睡眠時無呼吸症候群が疑われる場合や、睡眠時無呼吸症候群の症状に該当する項目が多い場合には、早めに耳鼻咽喉科などの専門医で診察を受けましょう。


 睡眠時無呼吸症候群の定義



◎「7時間の睡眠中に30回以上」の睡眠時無呼吸()ががある場合

または、

◎「1時間あたり平均5回以上」睡眠時無呼吸がある場合


以上のいずれかに該当する場合は「睡眠時無呼吸症候群」と診断され、厚生労働省によると、睡眠1時間あたりの低呼吸数が20回以上起こる場合では、5年後の生存率は84%(死亡率16%)と報告しています。


「睡眠時無呼吸」とは、10秒以上の呼吸停止状態、または正常の半分以下の呼吸しかない低呼吸の状態のことを指します。


 睡眠時無呼吸症候群の診断



まず、自分はいびきをかくと自覚している人は、カメラや録音機などで数日間自分の睡眠中の音を録音しておきましょう。そして自分で聞いてみて、明らかにいびきが不規則であったり、睡眠中に呼吸が止まっていると思われる場合は、迷わず専門医で診察を受けましょう!



病院では「血液中の酸素量(濃度)・呼吸流量・呼吸運動・脳波・睡眠中の眼球検査」など、専門の医療機器を用いてさまざまな睡眠検査が行われ、結果が出るまでにもあまり時間はかかりません。


もちろんイビキをかくからといって、睡眠時無呼吸症候群とは限りませんが、慢性的ないびきや、不規則ないびき、イビキの音が大きい人は睡眠時無呼吸症候群の可能性もありますし、睡眠時無呼吸症候群を放置していると、さまざまな弊害や合併症が起こることも考えられますので、気になる方は一度は専門医で診察を受けることがとても大切になってきます。



2007年10月25日

睡眠時無呼吸症候群チェック!


睡眠時無呼吸症候群(SAS)にはいくつかの特徴がありますので、自分には当てはまる項目がいくつあるのかチェックしましょう!


 睡眠時無呼吸症候群チェック



慢性的にいびきをかく

イビキの音が大きい

睡眠中の呼吸が不規則

夜、睡眠中に苦しくなって何度も目が覚める

夜、頻尿で目が覚める

熟睡感がない(十分な睡眠時間をとっても疲れが取れない)

起床時に頭痛がする

日中、よく眠気がする(居眠りをよくする)

肥満気味だ

集中力・記憶力が低下している

倦怠感を感じる

性生活を行う気力がない

扁桃腺が腫れて風邪を引きやすい


以上のうち、当てはまる項目が多いほど、睡眠時無呼吸症候群の可能性が高くなりますので、気になる場合は、耳鼻咽喉科などの専門医で早めに診察を受けましょう。



2007年10月24日

睡眠時無呼吸症候群の種類



睡眠時無呼吸症候群(SAS)は大きく分類すると、

閉塞型睡眠時無呼吸症候群
中枢型睡眠時無呼吸症候群
混合型睡眠時無呼吸症候群

の3つの種類に分けられますが、9割以上は最初に挙げる「閉塞型睡眠時無呼吸症候群」と考えられています。


 閉塞型睡眠時無呼吸症候群の特徴



閉塞型睡眠時無呼吸症候群は、上気道の閉塞(へいそく:閉じてふさがること)が大きな原因で、もっとも多く、一般的な睡眠時無呼吸症候群です。


産まれつき上気道が狭い人に多い。

肥満者に多い(のどの周囲に脂肪が沈着すると上気道が閉塞し、空気が入りにくくなり、さらに体脂肪が付くことによって、肺が圧迫されて呼吸が浅くなり、肺に届く空気の量が減るのです)

舌の肥大している人に多い(舌がのどに落ち込む)。

仰向け(上向)で寝る人に多い。

喫煙と過度の飲酒は症状を悪化させる。

小児の場合は扁桃やアデノイドの肥大が大きな原因。


 中枢型睡眠時無呼吸症候群の特徴



中枢型無呼吸症候群は、脳(脳幹)の呼吸中枢の機能障害(呼吸指令が出ない状態)によって、一時的に呼吸が止まる症状ですが、患者数は稀で、それほど多くありません。


いびきは基本的にかかない。

呼吸が不規則。

完全に起きている時以外は呼吸困難に陥ることがある。

肥満や舌の大きさは無関係。

脳腫瘍や心不全が原因になっていることが多い。


中枢型無呼吸症候群は、原因となっている病気(疾患)を発見し、その治療を行うことが最先決で、また症状の程度によっては、鼻マスク(CAPA)が効果的な場合があります。


 混合型睡眠時無呼吸症候群の特徴



混合型睡眠時無呼吸症候群は、その名の通り、閉塞型と中枢型が混合したもので、閉塞型によって体内や血液中の酸素量が不足し、二酸化炭素量が増加したために、脳幹の呼吸中枢の機能障害が起こり、中枢型へと繋がるのです。



2007年10月20日

睡眠時無呼吸症候群の治療法



睡眠時無呼吸症候群(SAS)の治療は、病院での診察の結果や、その症状の程度によって治療方法は異なりますが、以下のような治療法が行われています。


 睡眠時無呼吸症候群の治療法



生活習慣の改善(減量・禁煙・禁酒)
マウスピース(歯科器具装置)
鼻マスク(CAPA)
・耳鼻咽喉科的手術(いびき手術


また、さまざまな“いびき解消グッズ”などが販売されていますが、これらは基本的に「軽度のイビキ・通常のいびき」には効果的な場合もありますが、「睡眠時無呼吸症候群」の場合にはあまり効果は期待できませんので、注意しましょう。



2007年10月16日

睡眠時無呼吸症候群による弊害と合併症


睡眠時無呼吸症候群(SAS)は、さまざまな弊害や合併症が起こることもあります。


 睡眠時無呼吸症候群による弊害



慢性的な睡眠不足

昼間の激しい眠気

集中力、思考力、行動力、判断力、気力の低下

イライラ感


睡眠時無呼吸症候群には以上のような弊害があり、特に日中の激しい眠気は、車を運転している際の事故に繋がるといったケースもありますので、個人だけの問題にとどまらず、社会的な問題となっています。


また日中の眠気により集中力が低下し、仕事や勉強に影響が出たり、頻繁な居眠りによって、周囲からは冷たい視線で見られてしまうこともあり、その結果、「うつ病」へ繋がってしまうこともあるのです。


 睡眠時無呼吸症候群による合併症



「心不全、狭心症、心筋梗塞、不整脈」などの心疾患

肺の機能障害

高血圧症

糖尿病

高脂血症

浮腫

脳卒中

インポテンツ(ED)


睡眠時無呼吸症候群には以上のような合併症が起こる可能性があり、心筋梗塞や脳卒中など、命に関わる重大な病気に繋がることもありますので、睡眠時無呼吸症候群は病気であるという認識を持ち、少しでも睡眠時無呼吸症候群が疑われる症状がある場合は、早めに耳鼻咽喉科などの専門医で診察を受けましょう。



2007年10月15日

睡眠時無呼吸症候群による事故


睡眠時無呼吸症候群(SAS)が原因で、さまざまな事故が引き起こされています。


 睡眠時無呼吸症候群による事故



☆2002年8月2日

乗用車を運転中の会社員(59歳)が、対向車線をはみ出して走行し、対向車と正面衝突、対向車に乗車していた男女3人に重軽傷を負わせました。


後にこの運転者が睡眠時無呼吸症候群だと分かり、「被告(運転者)は睡眠時無呼吸症候群で、事故当時、予兆なく睡眠に陥っており、前方注視義務を果たすことができない状態だった」と過失を否定、無罪の判決となりました。


☆2003年2月26日

山陽新幹線「ひかり126号」の運転士(33歳)が、居眠りをしたまま「31キロ」運転し、岡山駅で緊急停車していたことが発覚。


幸い大きな事故には繋がりませんでしたが、後にこの運転士が睡眠時無呼吸症候群だったことが分かり、「睡眠時無呼吸症候群」という聞きなれない病状が大きく報道され、この事件をきっかけに、日本でも睡眠時無呼吸症候群という病気が認識され、注目されるようになったのです。


☆その他

アメリカの「スリーマイル島の原子力発電所の事故」や、「スペースシャトルチャレンジャーの事故」、「アラスカ沖のタンカー事故」なども睡眠時無呼吸症候群が関係していたといわれています。


このように「睡眠時無呼吸症候群」は、個人だけの問題ではなく、他人、社会に大きな損害を与える可能性がある病気なのです。


特に身近な自動車事故の場合、「睡眠時無呼吸症候群の患者は2倍以上、事故を起こす確立が高い」といわれ、平成13年(2001年)の道路交通法改正により、平成14年6月1日から、「重度の眠気の症状を呈する睡眠障害」を持っている人の場合、「免許の拒否・保留・取消しまたは停止」の対象となり、例え試験に合格していたとしても道路交通の安全確保の観点から、免許を取得できない場合もあるのです。